2013.5.26 佐々木敦×野谷文昭・久野量一トークショー[旧ビブリオテック]

『2666』
(著:ロベルト・ボラーニョ/訳:野谷文昭、内田兆史、久野量一)刊行記念
連続トークセッション《『2666』ナイト》第2回

佐々木敦(批評家)×野谷文昭・久野量一(本書翻訳者)トークショー
「『2666』の謎に迫る」

2003年、50歳で早世したチリ出身の鬼才ロベルト・ボラーニョ。昨年秋に日本語訳が出た遺作の大長篇『2666』は、刊行直後から大きな反響を呼び、今もなお熱狂的な支持を集め続けています。一方で、その果てしない作品世界には、容易には語り尽くせない謎と魅力が潜んでいます。そこでこの春より、『2666』をめぐる連続トークセッションとして、《『2666』ナイト》を5回にわたって開催します。4月から始まった本イベントは、この夏8月まで、『2666』にちなんで毎月「26日」の夜に開かれます。
第2回は、訳者二名が批評家の佐々木敦氏をお迎えします。『2666』がもたらす読書体験、作品に潜む謎など、縦横無尽に語り合います。これから『2666』に挑む方も、すでに読み終えた方も、どうぞお気軽にご参加ください。

他の回のイベントは別会場になります。詳細は白水社HP→http://www.hakusuisha.co.jp/news/2013/04/17/1048.html

[日時]2013年5月26日(日)16:00〜18:00(15:30開場)

[参加費]1,500円(当日精算)

[予約制]メールまたは電話にて受付。

●メール受付:件名「5/26『2666』トーク希望」にてお名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。
おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。

●電話予約受付:火〜土曜 12:00〜20:00/日、祝日 12:00〜19:00

※定員80名様

※お席確保ため、イベント1週間前から当日(5/19〜5/26)のキャンセルは、
キャンセル料(1,500円)が発生します。予めご了承ください。
また定員に達し次第、キャンセル待ち番号のご案内となります。
お席をご案内できる場合のみ、イベント前日午後5時まで随時ご連絡させていただきます。

[会 場]Bibliothèque(ビブリオテック)

協力:白水社(http://www.hakusuisha.co.jp/)

ゲストプロフィール:
佐々木敦(ささき・あつし)
1964年生まれ。批評家。HEADZ主宰。早稲田大学文学学術院教授。雑誌エクス・ポ編集発行人。主な著書に『批評時空間』(新潮社)、『未知との遭遇』(筑摩書房)、『「批評」とは何か?』(メディア総合研究所)、『文学拡張マニュアル』(青土社)ほか多数。

野谷文昭(のや・ふみあき)
1948年生まれ。東京外国語大学外国語学研究科ロマンス系言語学専攻修士課程修了。主要訳書にガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』(新潮文庫)、バルガス=リョサ『フリアとシナリオライター』(国書刊行会)、コルタサル『愛しのグレンダ』(岩波書店)、ボルヘス『七つの夜』(岩波文庫)ほか多数。

久野量一(くの・りょういち)
1967年生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。法政大学経済学部教授。訳書にバジェホ『崖っぷち』(松籟社)、共訳書にボルヘス『序文つき序文集』(国書刊行会)。

書籍情報
『2666』
著者:ロベルト・ボラーニョ
訳:野谷文昭、内田兆史、久野量一
出版社:白水社
定価6,930円(込)

倦怠の砂漠のなかの 恐怖のオアシス
謎のドイツ人作家をめぐる文学の冒険、メキシコ北部の国境地帯で今なお続く女性連続殺人事件、その背後には「世界の秘密」が隠されていた――
小説のあらゆる可能性を極め、計り知れない野心と圧倒的なスケールで描かれる、戦慄の黙示録的世界。ラテンアメリカの鬼才が遺した〈無限の小説〉
——————————————————————————————-
文学の新たな地平を切り拓く、遺作にして最高傑作
謎のドイツ人作家ベンノ・フォン・アルチンボルディの作品に魅せられた英仏西伊の文学教授〈〈批評家たちの部〉)。妻に去られ、娘とともにメキシコ北部の国境の街サンタテレサに移り住んだチリ人哲学教授〈〈アマルフィターノの部〉)。ボクシングの試合を取材するためこの街を訪れたアフリカ系アメリカ人記者(〈フェイトの部〉)。国境地帯で頻発する女性連続殺人事件と、それに翻弄される捜査官たち(〈犯罪の部〉)。そして最後に明かされる、作家の驚くべき人生……(〈アルチンボルディの部〉)
壮大なスケール、緻密な構造、禍々しくきらめく詩的なイメージ――。五つの物語が重なり合ったとき、万華鏡のように浮かび上がる狂気と笑いの文学の極北。世界の文学ファンを熱狂させた奇跡の超巨篇、待望の邦訳!

ロベルト・ボラーニョ Roberto Bolano(1953-2003)
1953年、チリのサンティアゴに生まれる。1968年、一家でメキシコに移住。1973年、チリに一時帰国し、ピノチェトによる軍事クーデターに遭遇したとされる。翌74年、メキシコへ戻る。その後、エルサルバドル、フランス、スペインなどを放浪。77年以降、およそ四半世紀にわたってスペインに居を定める。1984年に小説家としてデビュー。短篇集『通話』(1997年)、長篇『野生の探偵たち』(1998年、いずれも白水社刊)など、精力的に作品を発表するが、2003年、50歳の若さで死去。2004年、遺作となった本書『2666』が刊行され、バルセロナ市賞、サランボー賞などを受賞、ボラーニョ文学の集大成として高い評価を受ける。10以上の言語に翻訳され、英語版は2008年度全米批評家協会賞を受賞した。