國分功一郎 連続講座
「〈原子力時代〉の哲学」
〈原子力時代〉において哲学の使命とは何だろうか?
今日の原子力政策を方向付けた1950年代。広島と長崎への核攻撃の記憶も新しいこの時代、反核運動が活発化し、哲学者たちもまた核兵器に異を唱えた。それに並行して現れたのが、アメリカ主導の原子力平和利用キャンペーン「アトムズ・フォー・ピース」である。人々は核兵器に反対し、そして、原子力に夢を見た。
そんな時代、農夫の衣服をまとった哲学者が一人孤独にこの技術の本質に挑んでいた。ハイデッガーという名のこの哲学者は「存在論」という装備をもって、当時の最先端の技術を思考しながら、遙か昔、ソクラテス以前のイオニアに生きた哲学者たちを召喚する……。
原子力発電、iPS細胞、遺伝子診断、出生前診断。今日、私たちは自分たちの想像の範囲を大きく超え出る技術と日常的に接している。ごく普通の生活の中で、私たちは技術そのものを考察することを強いられる。しかしそのための道しるべはとても少ない。
〈原子力時代〉(ハイデッガー)を生きる私たちのための新しい哲学の構築を試みる全四回の特別講座。
◇第1回 7月12日(金)「1950年代の思想」
◇第2回 7月19日(金)「ハイデッガーと技術」
◇第3回 7月26日(金)「ハイデッガー『放下』を読む」
◇第4回 8月2日(金)「原子力信仰とナルシシズム」
各回19:00〜21:00(18:30開場)
[会 場]Bibliothèque(ビブリオテック)
*最終回(第4回)のみ会場は「レンタルスペース”さくら”原宿竹下口 Bf(地下1階)」になります。お気をつけ下さい!(ビブリオテックより徒歩1分)
詳細・地図→http://sakura-nakameguro-bali.com/harajyuku.htm
[参加費]各回2,000円(当日精算)*単独・複数日申込可
[予約制]メール(biblio@superedition.co.jp)または電話(Tel.03-3408-9482)にて受付。
●メール受付:件名「國分氏講座希望」、参加を希望する日程(複数日申込可)、お名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。
おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。
●電話予約受付:火〜土曜 12:00〜20:00/日、祝日 12:00〜19:00
※定員50名様
※お席確保ため、イベント1週間前から当日のキャンセルは、
キャンセル料(2,000円)が発生します。予めご了承ください。
また定員に達し次第、キャンセル待ち番号のご案内となります。
お席をご案内できる場合のみ、イベント前日午後5時まで随時ご連絡させていただきます。
*参考文献
『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社)
『哲学の自然』(中沢新一との共著、太田出版)
協力:晶文社
ゲストプロフィール:
國分功一郎(こくぶん・こういちろう)
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学経済学部准教授。専攻は哲学。著書に『スピノザの方法』(みすず書房)、『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社)、『哲学の自然』(中沢新一との共著、太田出版)、『ドゥルーズの哲学原理』(岩波書店)などがある。