ストローブ=ユイレ作品『A・シェーンベルクの《映画の一場面のための伴奏音楽》入門』+『ジャッカルとアラブ人』上映+講演 講師:渋谷哲也

[第83回 ESPACE BIBLIO 文明講座]

シリーズ企画:ストローブ=ユイレ作品上映+講演
第4回上映作品:『アーノルト・シェーンベルクの《映画の一場面のための伴奏音楽》入門』+『ジャッカルとアラブ人』DVD上映
講師:渋谷哲也(ドイツ映画研究者)
「ストローブ=ユイレからストローブへ」

今回は2つの短編映画を取り上げ、それぞれ映写後に映像・音楽・テクストの関係性を詳細に分析する。前半はストローブ=ユイレが『モーゼとアロン』の準備中にローマとドイツで撮影した『アーノルト・シェーンベルクの«映画の一場面のための伴奏音楽»入門』、後半はストローブがパリの自宅で撮影した『ジャッカルとアラブ人』である。両作品にはテクストの朗唱、音楽の使用、黒画面による分節など共通の手法が見られるだけでなく、テクストの背景にはヨーロッパの民族問題というアクチュアルな主題が見え隠れする。ストローブ=ユイレからストローブ単独作となって、何が残り、何が変わったのか。映画の表層から歴史や政治のコンテクストを解読する。

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[日時]2015年3月14日(土)
14:00〜17:15(13:30開場)

*14:00より上映開始、上映終了後講演となります。途中休憩あり

[参加方法]無料(要予約)

[予約制]メール(info@espacebiblio.jp)または電話(Tel.03-6821-5703)にて受付。

●メール受付:件名「3/14渋谷氏上映+講演希望」にてお名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。

※定員60名様

[会 場]ESPACE BIBLIO(エスパス・ビブリオ)
地図→http://goo.gl/maps/uIPqv

主催:渋谷哲也+エスパス・ビブリオ
協力:アテネ・フランセ文化センター、紀伊國屋書店
助成:科学研究費補助金 基盤研究(C)24520172


講師プロフィール:
渋谷哲也(しぶたに・てつや)
1965年生まれ。ドイツ映画研究者。東京国際大学准教授。著書に「若松孝二
反権力の肖像」(共著/作品社)「ファスビンダー」(共著編/現代思潮新社)等。ドイツ映画の上映企画、字幕翻訳も数多く手がける。

上映作品情報:
『アーノルト・シェーンベルクの《映画の一場面のための伴奏音楽》入門』 1972年(16分)
Einleitung zu Arnold Schoenbergs “Begleitmusik zu einer Lichtspielscene”
監督/ジャン=マリー・ストローブ ダニエル・ユイレ
撮影/レナート・ベルタ
1923年に作曲家シェーンベルクが、友人の画家カンディンスキーの反ユダヤ主義的発言に対して書いた激烈な絶縁状の朗読に、シェーンベルクが架空の映画音楽として作曲した曲が重なる。1935年のブレヒトの反資本主義演説も引用される。

『ジャッカルとアラブ人』 2011年(11分)
Schakale und Araber
監督/ジャン=マリー・ストローブ
撮影/クリストフ・クラヴェール
フランツ・カフカの寓話短編の映画化。音楽は、ジェルジュ・クルターグ「カフカ断章」作品24(1986)第四部第39曲「またもや、またもや」。出演は、バルバラ・ウルリヒとジョルジョ・パッセローニ。ストローブが声のみ出演。

紀伊國屋書店よりDVD『今日から明日へ』(同時収録:『アーノルト・シェーンベルクの《映画の一場面のための伴奏音楽》入門』)発売中(本体価格4,800円)