第141回 エスパス・ビブリオ文明講座
50年振りに帰って来た脱走兵
小中陽太郎、ベ平連を語る
聞き手・詩人:柏木隆雄
ベ平連は、1965年『ベトナムに平和を!市民文化団体連合』の名で発足。その後、『ベトナムに平和を!市民連合』と改称。職業や社会的地位、保革など政治的主張にかかわらず、自由な意思で多くの市民が参加し、その名の通り様々な反戦運動を展開しました。そして、「理由無き戦争」と言われたベトナム戦争まっただ中の1967年、なんとアメリカ海軍の航空母艦「イントレビット」から脱走した4人のアメリカ兵をかくまい、横浜港からウラジオストックへ向かう定期船に違法乗船させモスクワ経由で中立国家のスエーデンに脱走させました。ベ平連創立メンバーの一人である小中陽太郎さんに、脱走アメリカ兵をかくまった体験談を貴重な映像を交え、お話を伺います。聞き手は、詩人の柏木隆雄さん。
12月17日(日)14:00~16:00(13:30受付開始 ) 2,500円(当日精算)(ワンドリンク付)
予約:電話または、メール(info@espacebiblio.jp)にて、メール受付の場合は 件名「12/17 小中陽太郎トーク希望」・お名前・電話番号・参加人数、をお知らせ下さい。おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。
電話:03-6821-5703(火~土 11:30~20:00/日・月・祝休)
[会 場]ESPACE BIBLIO(エスパス・ビブリオ)
地図→http://www.espacebiblio.jp/?page_id=2
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台1-7-10 YK駿河台ビルB1F
電話:03-6821-5703
小中陽太郎 (こなか・ようたろう)
作家。日本ペンクラブ。1934(昭和9)年神戸生まれ。幼時上海に育つ。1958年東京大学フランス文学科卒。NHKテレビディレクター、NHK名古屋に赴任、伊勢湾台風を取材する。ベトナム戦争中は、ベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)を結成した。苦悩する青年に光を当て『小説内申書裁判』『わが子が他人に見える日』(戸塚ヨットスクール)などのルポで問題提起をする。又赤裸々に自分の内面を書いた『信じないやつの人間学』などで共感を得る。1983/4年フルブライト交換教授として、ニューヨーク市立大学ブルックリン校等で日本について講義する。1990年、ニューヨーク市主催のフィランソロピー(社会貢献)のシンポジウムで、カーター大統領と共に、キーノートスピーカー(基調講演)をつとめる。その後日本ペンクラブに野坂昭如らと参加、多くの国際会議の日本代表となる。明治の硯友社の4天王のひとり小栗風葉と、その甥でドイツ共産党日本人党員となる喬太郎の青春を描いた『青春の夢 風葉と喬太郎』(平原社)は、加藤周一より『昭和の金字塔』と評価された。またテレビ、ラジオで積極的に世論に語りかけ、現在も「スマステーション」で香取慎吾と競演。ベトナムをおとづれ、ビン副大統領に歓迎されるも、戦争の悲惨さを再度目のあたりにし、9・11以降気持を新たに、青春の平和への夢を若者に語りかけている。60年代、若者の反戦と性を描いた小説『ふぁっく』を藤田監督が愛読し、「18歳、海へ」に友情出演する。晩年ワインをふたりで愛飲し、病の直前、小中宅で痛飲したのが懐かしく悲しい。2014年、第1回野村胡堂文学賞を『翔べよ源内』で受賞。他に著書『ぼくは人びとに会った』など多数。