開催日:2018年1月20日

『定めなき女の日々』(完全版)上映+講演 講師:渋谷哲也

現代ドイツ映画入門篇
アレクサンダー・クルーゲ作品上映+講演
上映作品:『定めなき女の日々』(完全版)上映(DVD)
講師:渋谷哲也(ドイツ映画研究者)
「ニュージャーマンシネマ再考:クルーゲ篇」

60-70年代の各国のニューシネマにおいて、歴史を単線的な語りから解放し、多層性や断片性によって提示する手法が多く見られた。そうした前衛的傾向を代表するクルーゲは、興味深いことに新しいリアリズムとして過激な切断や否定ではなく戯れつつコメントする手法を取る。同時代のストローブ=ユイレやヴェルナー・シュレーターとは異質な批判的コラージュ手法をクルーゲの映画から読み解いてみたい。今回取り上げる『定めなき女の日々』は70年代フェミニズムへのシニカルな応答であるとともに、68年世代におけるジェンダー観を露呈させる意味で極めて痛烈な時代のドキュメントである。

[日時]2018年1月20日(土)
14:00〜17:00(13:30開場)

*14:00より上映開始、上映終了後休憩を挟んで 15:45ごろより講演となります。

[参加方法]無料(要予約)
[予約制]メール(info@espacebiblio.jp)または電話(Tel.03-6821-5703)にて受付。
●メール受付:件名「1/20渋谷氏上映+講演希望」にてお名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。
おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。

※定員60名様

[会 場]ESPACE BIBLIO(エスパス・ビブリオ)
地図→http://www.espacebiblio.jp/?page_id=2
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台1-7-10 YK駿河台ビルB1F
電話:03-6821-5703

主催:渋谷哲也+エスパス・ビブリオ
映像提供:ゲーテ・インスティトゥート(東京ドイツ文化センター)
協力:アテネ・フランセ文化センター


講師プロフィール:
渋谷哲也(しぶたに・てつや)
1965年生まれ。ドイツ映画研究者。東京国際大学教授。著書に『ドイツ映画零年』(共和国)、「国境を超える現代ヨーロッパ映画250」(共編著/河出書房新社)「ファスビンダー」(共著編/現代思潮新社)等。ドイツ映画の上映企画、字幕翻訳も数多く手がける。

上映作品情報:
『定めなき女の日々(原題:女奴隷のパートタイム労働)』Gelegenheitsarbeit einer Sklavin 1973年(87分)DVD上映
監督/アレクサンダー・クルーゲ
撮影/トーマス・マウフ
出演/アレクサンドラ・クルーゲ シルヴィア・ガルトマン

ロスヴィータは自分の子供を設けるために非合法の堕胎の仕事を行う。彼女は家族や周囲との葛藤の中で板挟みとなり、次第に社会変革の意識に目覚めていく。私的領域と社会的領域の関係性において政治的行動の意義を問う野心作。