開催日:2018年10月6日

水口義朗トークショー  -野坂昭如「火垂るの墓」その呪縛と真実-

Espace Biblio文明講座

水口義朗TALK SHOW
野坂昭如「火垂るの墓」その呪縛と真実

焼跡闇市派を唱え、草創期のテレビ界で永六輔とシノギをけずり、CMソング、マリリン・モンロー・ノーリターン、黒の舟唄で一世を風靡。作家として「エロ事師たち」で三島由紀夫に「これは世にもすさまじい小説」と賞賛され、吉行淳之介には「この小説は、文学作品として後世に残る傑作である」とデビュー作で稀有な賛辞を受けた。文壇の末席に連なることを夢見、膨大な作品を書き遺した。その中の直木賞受賞作「火垂るの墓」は空襲で家族と死別し、1歳4ヵ月の妹を餓死させ火葬した少年としてのトラウマ、その生きたことの負い目が生涯の物書きとしての原点であった。「中央公論」編集者の水口は、デビュー作から56年のつき合い。「火垂るの墓」がアニメ、映画化されミリオンセラーになった。「火垂るの墓」を、野坂はいやしい心根にもとづくフィクションであり、自らのいかがわしさの呪縛にのたうちまわっていた。3年前の12月9日、85歳で旅立った。口述した遺言は「戦前がひたひたと迫っていることは確かだろう」。昭和一桁世代のおめおめとして生きながらえた負い目を書きつづった。水口が戦災孤児ノサカとの出合いから、「火垂るの墓」の真実、死までの56年間を作品を追って語る。

[日時]2018年10月6日(土)15:00〜17:00(14:30開場)

[参加費]2,000円(当日精算)ワンドリンク付き

[予約制]メール(info@espacebiblio.jp
または電話(Tel.03-6821-5703)にて受付。

●メール受付:件名「10/6 水口氏トーク希望」にて
お名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。
おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。

●電話受付:03-6821-5703(火→土11:30→20:00)

※定員70名様

[会 場]ESPACE BIBLIO(エスパス・ビブリオ)
地図→http://www.espacebiblio.jp/?page_id=2
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台1-7-10YK駿河台ビルB1F
電話:03-6821-5703

水口義朗(みずぐち・よしろう)
1934年9月生まれ。早稲田大学文学部大学院修士課程修了。編集者、ジャーナリスト、ニュースキャスター、テレビ司会者。中央公論社入社後、中央公論副編集長、婦人公論編集長を務めた後、1986年から8年にわたり、TV朝日のワイドショー「こんにちは2時」のキャスターに華麗なる転身を図る。その後、再度婦人公論編集長、主幹を務めた。現在はフリー。「記憶に残る作家二十五人の素顔」など著書多数。