開催日:2019年3月9日

ペーター・ネストラー作品上映+講演 講師:渋谷哲也

現代ドイツ映画入門篇
ペーター・ネストラー作品上映+講演
上映作品:『良き隣人の変節』上映(DVD)

講師:渋谷哲也(ドイツ映画研究者)

「知られざる巨匠ネストラーとホロコースト」
ドイツ出身のドキュメンタリストであるペーター・ネストラーは、映画史の中で長らく忘却された存在であった。だがその理由は彼の作品を観れば理解できる。作家としての個性を押し出すのではなく、対象にひたすら真摯に向き合う姿勢、受け手を魅惑するような美しい映像や決まり文句を使わないこと、映像と語りの言葉の併置による異化効果、つまり批評の言葉が見つけにくい作家なのだ。そのネストラーがホロコーストという表象可能性の極限にカメラを向けた。絶滅収容所の生き残りトイヴィと共にポーランドの隣人たちの現在を探る本作は、時代の記録がそのまま現代の地震計となる。この孤高の作品にぜひ触れてほしい。

[日時]2019年3月9日(土)
14:00〜17:00(13:30開場)

*14:00より上映開始、上映終了後休憩を挟んで 15:45ごろより講演となります。

[参加方法]無料(要予約)
[予約制]メール(info@espacebiblio.jp)または電話(Tel.03-6821-5703)にて受付。
●メール受付:件名「3/9渋谷氏上映+講演希望」にてお名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。
おって返信メールで予約完了をお知らせいたします。

※定員60名様

[会 場]ESPACE BIBLIO(エスパス・ビブリオ)
地図→http://www.espacebiblio.jp/?page_id=2
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台1-7-10 YK駿河台ビルB1F
電話:03-6821-5703

主催:渋谷哲也+エスパス・ビブリオ
協力:アテネ・フランセ文化センター


渋谷哲也(しぶたに・てつや)
1965年生まれ。ドイツ映画研究者。東京国際大学教授。著書に『ドイツ映画零年』(共和国)、「ストローブ=ユイレ シネマの絶対に向けて」(編著/森話社)「国境を超える現代ヨーロッパ映画250」(共編著/河出書房新社)等。ドイツ映画の上映企画、字幕翻訳も数多く手がける。

上映作品情報:
『良き隣人の変節』Die Verwandlung des guten Nachbarn
2002年 84分/デジタル/日本語字幕
脚本・監督・製作:ペーター・ネストラー
撮影:ペーター・ネストラー、ライナー・コマース
出演/トーマス(トイヴィ)・ブラット

ドキュメンタリー映画。ポーランド生まれのユダヤ人としてナチ時代に迫害され、1943年ソビブル絶滅収容所の蜂起を奇跡的に生き延びたトイヴィ・ブラットは、アメリカに在住しつつ、ホロコーストの現場に何度も立ち戻り、その事実を現在の人々に語り伝える。